百合好きによる百合好きのためのレビュー

このサイトは百合好きによる百合好きのためのレビューサイトです。もし購入をためらっている商品などレビューしてほしい作品がある場合コメントにお願いします。所持している場合は再読して優先的にレビューを行います(未所持の場合は作品次第となります)。また百合作品の情報提供も随時お待ちしております。

大正月光綺譚 魔術少女あやね

※この記事における評価は直感によるものであり、相対的なものではありません
※二巻以降が発売されている場合、記事作成時点で読んだ全てを対象としています
※記事にネタバレを含む可能性があります

f:id:you_mizushiro:20190922204717j:plain

※画像クリックでamazon商品サイトに飛びます

 <作品概要>

・タイトル:大正月光綺譚 魔術少女あやね
・ 著者 :大橋崇行
・イラスト:時雨
・投稿時点での発行巻数:1巻(完結?)

 <評価>

・ シナリオ :★★★★★★★★★★
・  構成  :★★★★★★★★★☆
・   世界観  :★★★★★★★★★☆
・   雰囲気  :★★★★★★★★★☆
・キャラクター:★★★★★★★★★☆
・ テキスト :★★★★★★★★★★
・    絵   :★★★★★★★☆☆☆
・  読みやすさ :★★★★★★★★★☆

・  総合  :★★★★★★★★★★
・  オススメ度 :★★★★★★★★☆☆

 <百合的注意点>

・百合度:高
・男性キャラの登場頻度:無(高)
・  男性キャラの邪魔さ :―

 <感想など>

こんばんは!本日はいつも通りの作品紹介に戻ります。

今回紹介するのは「大正月光綺譚 魔術少女あやね」。タグで大正浪漫とつけましたが、作品の元号は大正でも大正100年なので、現実で換算すると平成の終わりごろですね。ほぼ現代。でも空気感は大正浪漫な雰囲気を残しています(天皇いくつよ?とか気にしちゃいけない)。

大正100年、浅草の街では女学校に通う少女たちが襲われ失踪するという事件が起きていた。
そんなある日、蔵前女学校に通う15歳の望月彩音は白装束の女が連れた巨大な狗に襲われる。彩音の窮地を救ったのは猫耳の少女を連れた如月藤花という魔女だった。藤花は浅草六区にある西洋式電影遊技場の地下に棲み、昼間は魔術を用いて遊技場を動かしている。これもすべて魔女の罪人として過去の“ある罪”を贖うためだという。彩音は藤花の邸に招かれ怪我の治療を受けるが、施された治療のため彼女の中に眠っていた魔術の《器》となる力が目覚めてしまう。
彩音は師匠となった藤花のもと、魔女の見習いである《魔術少女(まじゅつおとめ)》となり、両性具有の使い魔・皐月を従え連続少女失踪事件の解決をめざすのだった。しかし、偶然に出会ったはずの藤花と彩音の間には、ある因縁が隠されていた…

基本的にシリアスベースの作品で、設定は少し重め。だけどすごい暗い雰囲気っていう感じではないので読みやすいとは思います。

主要人物がみんな女性で、しかも同性愛者、女の子好き、腐ってる、ただの変態などなどな感じなのでその辺りはすごくいいのですが一点。紹介文後半に少し触れているように、主人公の使い魔になった猫が両性具有で、初めて人型に変身した時は巨乳少女(生えてる)なのですが、それ以降普通に男性体にも変身します。最後まで読んで思ったのが「その設定必要だった?」でした。いやだって作中ずっと女の子同士のいちゃいちゃを重視に描いてるのに、何故かそいつだけ男女両方変身するんですよ(もちろん性格も男になる)。しかもそれを活かすシーンが一つもなかったので、「それならいっそない方が芯が通るしいいのでは・・・」と思わざるを得ませんでした。

ただその点さえ除けば普通にシナリオは良かったと思います。キャラもいいし基本的には特に言うことないですかね。挿絵がちょっと表紙との落差が激しいですが・・・まぁそれはこの作品に限ったことじゃないかな。

キャラ良し、シナリオ良し、設定良し、文章も良しなので、上の点だけ許容できればあとはもう十分にお勧めできます。少し値段はお高めですがボリュームもそこそこあるのでその辺りも十分許容範囲かと。私は大丈夫だなって人は読んでみてください。

それではノ