※この記事における評価は直感によるものであり、相対的なものではありません
※二巻以降が発売されている場合、記事作成時点で読んだ全てを対象としています
※記事にネタバレを含む可能性があります
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作品概要
・タイトル:少女たちの痕にくちづけを
・ 著者 :春花あや
・ 掲載誌 :角川コミックス・エース
・投稿時点での発行巻数:1巻(刊行中)
評価
・ シナリオ :★★★★★★★★★☆
・ 構成 :★★★★★★★★★☆
・ 世界観 :★★★★★★★★★★
・ 雰囲気 :★★★★★★★★★★
・キャラクター:★★★★★★★★★★
・ 絵 :★★★★★★★★★☆
・ 読みやすさ :★★★★★★★★★☆
・ 総合 :★★★★★★★★★★
・ オススメ度 :★★★★★★★★★★
百合的注意点
・百合度:中~
・男性キャラの登場頻度:無
・ 男性キャラの邪魔さ :―
感想など
こんばんは!
さて、本日は新作紹介ですね。「少女たちの痕にくちづけを」ということで、珍しくエース作品の紹介です。
<ストーリー>
深い深い森の中に建つ学園で過ごす少女たち。 彼女たちの秘密は、全員<吸血鬼>だということ。 人間に気づかれることなく狩り=吸血をするため、血の絆で結ばれた“姉妹制度”が少女たちにもたらすものとは――?
ということで、吸血鬼の少女たちが主役のお話です。読む前は素直にエスの流れを汲んだ女学園物(シリアス目)を想像していたのですが、実際に読んでみたら思いのほか別ベクトルにシリアス度が高くて驚きました。色恋方面じゃなく生死の方向でシリアスになるとは・・・。
本作の特徴としては、やはりメインキャラクター全員が吸血鬼というところでしょうか。一般的に吸血鬼の登場する作品って、主人公とヒロインがいたらどっちかは人間だったり、少なくとも吸血鬼は多数派じゃない場合が多い気がするんですよね。その上で吸血鬼が人間から隠れながら生活している、しかも学園という形態を使っているというのが面白いですよね。
<キャラクター>
メインキャラクターは今のところは四人でしょうか。
主人公は表紙左の少女・エミル。この度14の誕生日を迎えたことで、学園の『姉妹制度』によりお姉さまがつくことになりました。明るく人懐っこい性格で、少女漫画のヒロイン(主人公)らしい女の子です。
そんな彼女のお姉さまになったのが、学園で問題児扱いされているという少女・イブ。色々な少女の"お姉さま"として選出されるも、その尽くを追い返してきたわけありな生徒です。当然今回のエミルに対しても冷たく接するのですが、それに負けない彼女と触れ合っているうちに少しずつ・・・。
残りの二人はエミルの同級生?同い年らしい、友人のユッカとヴィオレッタです。ヴィオレッタは気位の高いお嬢様然とした少女で、可愛いもの、特にエミルが大好きな少女。エミルよりも先に誕生日を迎えているようでお姉さまもついているのですが、お姉さまに対する当たりはかなり厳しめです(恐らく身内と見做している相手以外に容赦がないタイプ)。ユッカは落ち着いた性格の、エミルと非常に相性のよさそうなタイプの女の子。だったのですが・・・。
学園物ということで、この四人以外にもしっかりと名前のあるキャラクターが多く登場します。ただ、本作において存在としては重要であるはずの"ヴァンパイアハンター"(通称ハンター)と呼ばれる存在は、今のところその姿は見せていないんですよね。現時点ではあくまで吸血鬼サイドオンリーのストーリーなので、今後連載が続いて人間サイドの話が増えてくると、また違った面白さを持った作品になる気がします。
<百合度>
現時点での百合度はまぁまぁくらいでしょうか。前述したようにシリアス度が思ったよりも高い上に、それが色恋方面ではなかったため、中々上がりにくくなっている感はあります。ただユッカのことも含め、もし学園サイド(吸血鬼サイド)に話が終始するのであれば、今後まだ上がっていく気はします。この辺りは今後の展開次第ですね。
<総評>
思ったものと違うような書き方をしてしまっていますが、素直にストーリー・構成のいい作品です。キャラクターもしっかり王道を押さえていますし(個人的にはヴィオレッタが好き)、全体の空気感も含めて個人的にもかなり好きなタイプです。また人を選ぶようなタイプでもないのでどなたにでも強く勧められる良作だと思います。表紙買いしてもまず外れないと思うので、もし気に入りそうだと少しでも感じたならば、是非読んでみてください。
それではノ
P.S.)DMMのセールで以前紹介したことのあるTATSUBON氏の「田所さん」が何と第一巻無料!(第二巻50%OFF) ということで、もし未読の方がいましたら是非この機会に読んでみてくださいな。