※この記事における評価は直感によるものであり、相対的なものではありません
※二巻以降が発売されている場合、記事作成時点で読んだ全てを対象としています
※記事にネタバレを含む可能性があります
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作品概要
・タイトル:籠の少女は恋をする
・ 著者 :川浪いずみ
・ 掲載誌 :電撃コミックスNEXT
・投稿時点での発行巻数:3巻(完結)
評価
・ シナリオ :★★★★★★★★★☆
・ 構成 :★★★★★★★★★☆
・ 世界観 :―
・ 雰囲気 :★★★★★★★★☆☆
・キャラクター:★★★★★★★★★★
・ 絵 :★★★★★★★★★☆
・ 読みやすさ :★★★★★★★★★☆
・ 総合 :★★★★★★★★★☆
・ オススメ度 :★★★★★★★★☆☆
百合的注意点
・百合度:中~
・男性キャラの登場頻度:低(回想のみ)
・ 男性キャラの邪魔さ :―
感想など
こんばんは!
新しい職場で働き始めて一週間。最初はかなりの異次元なシステムにどうなるかと思いましたが、まぁなれるものですね。今ではさほど心配もなく仕事をこなせています。ただ残念なのは、私の出不精ゆえに折角新しい勤務地に来たのに外食に行けていないことです。今までは車通勤だったので、翌日が休みの日に適当に走って色々行けていたのですが、徒歩だとどうしてもそういう気分になれないんですよね・・・不思議なことに。とはいえまぁ、折を見てどこかしら、知らない店に入ってみようとは思います。ひとまずは通り掛けにある、台湾料理のお店かな。「いきたいわん!」の影響で気になっていたので(笑)
(ところで、リンクを貼ろうとしたら「いきたいわん!」の記事がないことに気が付きました。折角なのでそちらは次回レビューしようと思います)
さて、それでは本日も作品紹介です。本日紹介するのは少し前の記事で触れた、紹介したつもりになっていた作品のうちの一つ、「籠の少女は恋をする」です。
<ストーリー>
容姿端麗、頭脳明晰な少女が集められる全寮制の学園。
そこは他では見られないような特別な健康診断やカリキュラムが設けられた特別な場所だった。
千鶴はそんな学園への転入初日、夕映という少女と出会う……。
これは互いのキズを舐め合う少女たちの、ほのかな幸せの物語。
誰かに買われるために、容姿と知性と"技術"を磨く学び舎。そういう特殊な環境を舞台とした、少女たちのお話です。まず注意しておきたいのは、舞台設定が舞台設定なだけにかなり好みが分かれるというか、苦手とする人は一定数いるであろうことですね。
時代観こそ異なるものの、ある種『エス』に通じるものがあると、個人的には思いました(時限的な強い結びつきという意味で)。ただし本作において特徴と言えるのは、その"技術"を学ぶために、少女たちがそれぞれに関係を持っているということ。そしてそれが必ずしも精神的な繋がりと一致しないことでしょうか。同時に『卒業』が常に一つの意味を持つという点も、非常に大きなポイントと言えるでしょう。
<キャラクター>
主要キャラクターは学園の中でも、『特進クラス』と呼ばれるエリートクラスに所属する少女たち、七人と、例外の少女一人。なお特進未満の生徒も数多く所属しているとは思いますが、作中では最初にちらっと数人登場する程度で、基本的には触れられませんでした。
主人公・千鶴は、事故で家族を失い、その後引き取られた先の家でも居場所がなく、学園に入ることになった少女です。非常に賢いために特例的に入学から『特進クラス』へと編入されました。寮では美緒さんと冬子さんという姉妹の部屋に入ります。本来寮はペアで暮らすのですが、千鶴の入学直後に冬子さんの『卒業』が決まっていたために、その穴埋めになったわけですね。
本作のヒロインは私的には二人いると思っています。一人は先に挙げた、部屋に残された妹の美緒さん。そしてもう一人が表紙に描かれている千鶴と並ぶ少女・夕映です。夕映はとある事情から学園内でも隔離された状況で暮らしており、特定の誰かに買われずに(つまり『卒業』せずに)不特定の相手をしていることから、学園内では『魔女』と呼ばれ、嫌われています。そんな彼女に千鶴は偶然出会い、誰もが避ける夕映の、数少ない話し相手となっていきます。
以上の四人のほかに、千鶴・美緒さんのように同室で過ごすペアとして、慧さんと藍さん。それに雪さんと紗貴さんがいます。
<百合度>
百合度はそこそこ高めでしょうか。環境が特殊なためちょっと判断が難しいのですが、私の印象では、ということで。前提として全員それぞれに『卒業』が待っており、逆に『卒業』できない場合はさらにひどい場所へ堕ちることになります。そのこともあって、基本的に依存が強くなっているのが特徴的なところでしょうね。
ちなみに、"技術"を学ぶという点から多少肌色多めではありますが、全体的に悲観的な雰囲気が強いこともあってか、あまりエロティックな作品ではありません。
<総評>
ストーリーは面白いと思うのですが、前述したように少し人を選ぶ作品だとは思います。特に主要キャラクターは(そして恐らく登場しない生徒たちも)過去も悲惨な上に、未来にも救いが見えない(見えにくい)んですよね。なので人によっては、読んでいてもただただ辛い・・・という可能性があるかもしれません。言葉として正しいか分かりませんが、「悲劇的な作品を楽しめる」という方。或いはこういった特殊な環境下における少女たちの触れ合いを描いた作品を好まれる方。そういった方は読んでみてくださいな。
それではノ
※現在1-2巻が半額セール中のようです。気になる方はこの機会に買っておくといいかも?