※この記事における評価は直感によるものであり、相対的なものではありません
※二巻以降が発売されている場合、記事作成時点で読んだ全てを対象としています
※記事にネタバレを含む可能性があります
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作品概要
・タイトル:名状しがたい彼女と、あの頃臆病だった私の話
・ 著者 :むらきたまりこ
・ 掲載誌 :アクションコミックス
・投稿時点での発行巻数:1巻(刊行中)
評価
・ シナリオ :★★★★★★★★☆☆
・ 構成 :★★★★★★★★☆☆
・ 世界観 :―
・ 雰囲気 :★★★★★★★☆☆☆
・キャラクター:★★★★★★★★☆☆
・ 絵 :★★★★★★★★☆☆
・ 読みやすさ :★★★★★★★★★☆
・ 総合 :★★★★★★★★☆☆
・ オススメ度 :★★★★★★★☆☆☆
百合的注意点
・百合度:低~中
・男性キャラの登場頻度:ほぼ常時
・ 男性キャラの邪魔さ :低~中
感想など
こんばんは!
無事に引っ越しが終わり、一通り暮らしていける環境設定も終わりました。今回は何と数年ぶりの徒歩通勤です! 長らく車に頼る生活を送っていたので若干面倒さがあるのですが・・・ウォーキングのつもりで頑張りたいと思います(いうても片道1kmもないのですが(笑))。
前置きはさらっと終えて作品紹介にシフトしましょう。本日紹介する作品はアクションコミックスより「名状しがたい彼女と、あの頃臆病だった私の話」です。
<ストーリー>
魔物を操る謎の美少女・麗に救われ、彼女に恋してしまった引っ込み思案の女子高生・真由。自らの目的のために魔物を使役し、殺人儀式を繰り返す麗に、少しずつ、強く魅かれていってしまう…。麗の目的とは?真由の思いは成就するのか?新感覚の百合ホラー第1巻!
ということで、紹介文としては『百合ホラー』となっている作品です。ただ個人的には『ホラー』、『オカルト』はともかく『百合ホラー』かというと・・・「うーん?」という感じでしょうか。百合要素はない、という意味ではなく、『百合ホラー』と言われると首を傾げてしまうという感じです。ジャンルとしては『オカルト』要素のある『サスペンス』というのが私の印象ですね。人(特にモブ)はばんばん死んでいきます。
注意点としては二つ。一つ目は、主人公のことを好きだと思われる幼馴染の男子が、恐らく重要なポジションにいること。もう一つは性格に難のあるキャラクターが多いことですね。いじめをテーマにした少女漫画みたいな雰囲気と言えば伝わるでしょうか。まぁ実際それに近いこと(或いはそのもの)が行われているので、そうなるのも当然なわけですが・・・ともあれ苦手な方が一定数いると思うので、注意しておく必要があるかと。
<キャラクター>
キャラクターですが、重要な、重要そうなキャラクターが一巻でも結構登場するため、結構ごちゃついている印象があります。
とはいえ一番のメインは、やはり表紙の二人でしょうね。主人公・真由(高槻真由)は、とある事故が原因でクラスメイトの女子にイジメのような扱いを受けています。そんな彼女が旧校舎で出会った少女が宇津木麗です。最初はちょっとした手助けをされただけでしたが、次に会った時、彼女に暴行を加えようとしたヤンキー数人を異質な力で皆殺しにしているところを見てしまいます。しかし彼女に魅せられた(或いは情を持った)ために真由はそのことは誰にも話さず、逆に麗と親しくするようになります(殺人(捕食?)の手助けをするという意味ではありませんが)。
ヒロインである宇津木麗は、親を亡くしている少女で、現在は一軒家に一人暮らししているようです。経緯は不明ですが謎の力を持っており(或いは飼っており?)、その力をもって何かをなそうとしているようです。現時点において、真由のことは利用しようとしているようにも情を抱いているようにも見えますね。
他にも重要そうなキャラクターが多く登場しているのですが、多すぎたり意味深だったりと結構ごちゃついている印象がありました。私の主観においてレギュラーとして活躍を続けそうな人を上げるなら、先ほどちらっと述べた真由の幼馴染である真島義信。麗の父親が持っていたらしい『エイボンの書』を現在所有しているという古物店の店主・ソフィアと店員?啓介。あとは麗の力と関りがあるらしい謎の男あたりですかね。真由をイジメている少女はかませっぽいので多分重要ではない気がします。
<百合度>
百合度は今のところそこそこくらいでしょうか。真由と麗の関係性が重要になってくるとは思うので、今後も下がることはないでしょう。ただし百合作品であるかと言われるとちょっとYESとは言い難いので、その点は押さえておいてください。
<総評>
一巻を読んだ限りでは、お話というより構成が今一つに感じられました。キャラクターは悪くないと思うのですが、展開というか、全体的な諸々がもうちょっと・・・という感じです。あとは作画(構図も?)ですね。"化け物が人間を喰らう"というのは本作の見せ場の一つだと思うのですが、そのシーンの迫力が弱いというか、怖く感じられないんですよね。ホラーって描写や作画の影響力がものすごく大きいと思っているので、この点が今一つというのはかなり厳しいポイントです。
ということで、悪くはないけど、惜しいというのが私の感想でした。百合度に関しても、「紹介文に『百合』の記載があるから」とは考えない方がいいと思います(もちろん今後上がる可能性はありますが)。お話そのものは先が気になるものではあるので、私個人としてはとりあえず継続購入予定です。ただ強くお勧めできる作品とは言えないので、どうしても気になる方は確実に試し読みを読んで、その上での購入を推奨します。さらに言うのであればブックマークか何かで押さえておいて、何らかのセールがある時に買う方がいいかな、と思います。ご参考までにということで。
それではノ