※この記事における評価は直感によるものであり、相対的なものではありません
※二巻以降が発売されている場合、記事作成時点で読んだ全てを対象としています
※記事にネタバレを含む可能性があります
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作品概要
・タイトル:私の初恋相手がキスしてた
・ 著者 :入間人間
・イラスト:フライ
・投稿時点での発行巻数:1巻(刊行中)
評価
・ シナリオ :★★★★★★★★★★
・ 構成 :★★★★★★★★★★
・ 世界観 :―
・ 雰囲気 :★★★★★★★★★☆
・キャラクター:★★★★★★★★★★
・ テキスト :★★★★★★★★★★
・ 絵 :★★★★★★★★★★
・ 読みやすさ :★★★★★★★★★★
・ 総合 :★★★★★★★★★★
・ オススメ度 :★★★★★★★★★★
百合的注意点
・百合度:中~高?
・男性キャラの登場頻度:極低
・ 男性キャラの邪魔さ :低
感想など
こんばんは!
漸く週末ですね。本日は土曜日ということで午前出勤のみ。今日もお昼はお外で食べてきました。今日のご飯は(も)ラーメン。今回はガッツリ家系っぽい感じのお店に行ってまいりました。王道の豚骨醤油で、かなりどろっとしたスープ。ただ油はそこまで多くない感じなので、重さは感じませんでした。麺は太さを選択できるのですが、こちらも王道の中太麵(あとは細麺)。私は初めて行くラーメン屋では、特に家系ではトッピング全乗せを選択します。今回もそうしたわけですが、チャーシューがなかなかに当たりだったのが嬉しかったですね。ここは他にも色々なタイプの商品があるようなので、また近いうちに行こうと思います。
さて、ラーメンの話はこれくらいにして作品紹介に移りましょう。本日は鬼才・入間人間の新作、「私の初恋相手がキスしてた」です。
<ストーリー>
うちに居候をすることになったのは、隣のクラスの女子だった。ある日いきなり母親と二人で家にやってきて、考えてること分からんし、そのくせ顔はやたら良くてなんかこう……気に食わん。お互い不干渉で、とは思うけどさ。あんた、たまに夜どこに出かけてんの?
お母さんとあたしは昔から家と住む人がころころ変わり、今度の家は同じ学校の子がいた。料理を作ってもらって、家事も分担して、夜に出かけるあたしを気にしてくれて。でも、夜どこいってんのって言われても、なんて言えばいいんだろう。知り合いに会ってるだけなんだけど。
ある日突然同居することになった女子高生二人の、淡くてもろいストーリー。
てっきり一巻で完結するストーリーなのかと思ったのですが、普通に連載作品でしたね。第一巻である今回は本当に導入、一巻通してのプロローグです。とはいえそこまで長期の作品ではなさそうなので、印象としては五巻未満で終わる短期連載作品になるのかな?と感じました。
ジャンルは完全にラブコメ。あるいは青春ストーリーでしょうか。作品全体のストーリーや構成が『まさにいるまひとま』という感じで、読んでいて非常に辛い。特に主人公的立ち位置である高空に感情移入してしまうため、なお辛い(実際はダブル主人公だと思いますが、どうしても最初に一人称になる高空に移入しがちになる)。
<キャラクター>
メインキャラクターは現時点では三人+二人で五人でしょうか。
まずは言うまでもなくダブル主人公の二人。片割れは先に少しだけ名前の挙がった高空で、『居候されている側』。ある日突然母親が『友人』だという女性と、その娘を連れてきて四人で暮らすことになります。二人でも狭いアパート暮らしの彼女は、その自室にてもう一人の主人公(私の中ではヒロインポジション)と一緒に生活するようになる、と。(一巻の)ストーリーの中心は彼女の心情描写に終始するため、読んでいて非常に辛い(二回目)。
二人目はもう一人の主人公で、『居候する側』。最後の主要キャラクターである女性に体を売ってお金を稼いでいる少女・海です。母親に連れられて常に住む場所が変わってしまっている彼女ですが、母親のことは家族として大切に思っている様子。特殊な生活環境で親しい相手を持てず、結果的にか、彼女を買っている女性に強く依存しています。
そして三人目。ヒロインである海の体を買っている素性不明の女性・陸生さん。非常にお金持ちっぽい雰囲気ですが、その正体は不明。ある日家を出ていく場所をなくしてぼーっとしていた海を拾い、そのまま彼女を買い続けています。海曰く、「良い人で、美人で、花の匂いがして、頭が良くて、優しくて、面倒見が良くて、一緒にいると落ち着いて、胸がデカくて、美人だけど、女子高生を飼うのが趣味のお姉さん」。
あとの二人は登場頻度こそ少なめなものの、非常に重要な立ち位置にいる主人公二人の母親たちですね。高空の母親である・・・(名前分からん)は、最初はDV系かと思ったのですが、読み進めてみると思いのほか普通(というと語弊はあるが)の女性でした。何を思って海とその母親を家に招き入れたのか、そこは今のところわかりません。
海の母親である泉は、何というか、非常に不思議ちゃん系の女性に見えます。彼女のふらふらによって、海は一つのところに住み続けることが出来ていません。ただ海に対する愛情の深さは見て取れて、主人公・高空に対してもしっかり向き合っているように感じます。個人的には作中では結構好きなキャラクターですね。
あとは主人公の学校の友人などがちょいちょい出てきますが、今後重要なキャラクターになるかはわかりません。「あだしま」のあの二人くらいには、多分ならない、かな。サンチョくらいだと思います。
<百合度>
ちょっと判断に悩みますが、一応百合度は高めと言っていいでしょうか。ただしこの作品(の雰囲気)を百合であると判断するかどうかは、割と人による気がしますね。男性が出てこないで女性(女の子)だけの恋愛感情に終始する、という点はぶれないであろうことは、記しておきます(母二人に関してはわかりませんが)。
<総評>
何というか、文句のつけようのない作品でした。入間人間という時点で人は多少選ぶかもしれませんが、「あだしま」よりは万人向け・・・かも? ストーリーも構成も完璧で、二巻を買わないという選択肢はありえない作品ですね。ただし読むのが非常に辛い(三回目)ので、読むと結構体力を持っていかれます。心しておくといいでしょう。
何にせよ買わない選択肢のない作品かと思います。よほど活字が苦手か、入間人間が苦手か。そうでない限りは是非買って読むといいでしょう。
それではノ