百合好きによる百合好きのためのレビュー

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結婚相手の条件にピッタリだったのは職場の後輩女子でした。

※この記事における評価は直感によるものであり、相対的なものではありません
※二巻以降が発売されている場合、記事作成時点で読んだ全てを対象としています
※記事にネタバレを含む可能性があります

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 作品概要

・タイトル:結婚相手の条件にピッタリだったのは職場の後輩女子でした。
・ 著者 :三浦コズミ
・  掲載誌 :comic donna
・投稿時点での発行巻数:6話(完結)

 評価

・ シナリオ :★★★★★★★★★☆
・  構成  :★★★★★★★★★☆
・   世界観  :―
・   雰囲気  :★★★★★★★★★☆
・キャラクター:★★★★★★★★★★
・    絵   :★★★★★★★★★☆
・  読みやすさ :★★★★★★★★★☆

・  総合  :★★★★★★★★★★
・  オススメ度 :★★★★★★★★★★

 百合的注意点

・百合度:中~高
・男性キャラの登場頻度:高
・  男性キャラの邪魔さ :低

 感想など

こんばんは!

最近はソシャゲをめっちゃ減らしたため現在のプレイ数は何と二つしかない水城です。その二つと言うのは「フィギュアストーリー」「偽りのアリス」なのですが、今回はこの「偽りのアリス」についてちょっとお話しようと思います。

何について話すのかというと、もちろんプレイヤーの分身たる主人公のことです。まずこの主人公について(或いはかかわる事項について)、本作中での序盤の立ち位置的なものをお示ししますと、

①立ち絵はない

②ストーリー上では性別がどちらなのか、(恐らくはあえて)明記していない

③この世界には男性が存在しない。いたとしても、その世界のキャラクターに作られた紛い物や人形である(それすら会話で上がるのみで、描写はない)

という感じでした。恐らくは各プレイヤーがそれぞれ投影しやすい像を結べばいいと考えていると、私は判断していました。

しかしこの前提を大きく揺るがす事項が、第一部の後半で判明します。

④主人公は不思議の国のアリスの、そのモデルである少女・アリスの分体であった

言うまでもなくこの『アリス』は立ち絵付きで作中に登場します。そのため普通に考えれば、主人公のビジュアルも彼女と同じか、それに則したものであると考えられるはずです。つまり主人公は女性(或いは少女)であったわけです。これは私にとっては非常に嬉しい事実でした。

ところが!

それをさらに覆しかねないテキストが今年の新年イベントで登場したのです。

⑤イベントキャラクターであるシェヘラザード(新年のお姉さんver.)が、イベントシナリオで主人公のことを『弟くん』と呼称した

上記④における事実も、それがわかったところで主人公や周りの反応(事実に対する反応という意味ではなく)が変わるわけではないので、それでも主人公は「何か大人っぽい真っ当な人」くらいの存在を脱しませんでした(少なくとも少女・アリスのビジュアルを当てて想像は出来なかった)。そこにきての「弟くん」発言は、これは中々に罪深いと思いませんか。

・・・まぁね。正直主人公のことは深く考えずにプレイしてはいたのですよ。なので④が想定外の誤算だったわけですし。ただ今回のイベントの「弟くん」発言は、私の中に深い闇を落とし込んだのです。まぁ正直違和感はなく、そして違和感がないことがまた・・・ですよね。

私からソシャゲ、いえ多くのゲームに対しての要望です!!

①ゲームの主人公は明確にキャラクターを設定し、それをプレイヤーの分身としない

 →「アトリエ」、「ネプテヌ」、「FF」、「テイルズ」など

②そもそもゲームに主人公などは設けない

 →「ラスバレ」、「スタリラ」、「プロセカ」、「ゆゆゆい」、「とじとも」など

③プレイヤーの分身が存在する場合は、立ち絵を明確に用意しておく

 →「FGO」など

④ほとんど作中に表記をさせないとしても、主人公の性別(立ち絵)が選択できる

 →「ウマ娘」、「マナリフ」、「アテギア」など

私は以上四パターンの形式のゲームを望みます!! 多くの、特に作品がある程度進んでから落ち込むような悲劇が生まれないよう!是非ご一考を!お願いします!!

 

―――はい。

ということでまたしても長々と尺を使ってしまいました。ちょっと迸る想いが、パッションが止められなかったのです。大目に見てください。

 

 <ストーリー>

そんなわけで、いい加減作品紹介に移りましょう。今回紹介するのは、私はなじみがないのですが、comic donna(TL、BLがメインっぽい?)より「結婚相手の条件にピッタリだったのは職場の後輩女子でした。」です。

なお本作については単行本版が見つけられなかったため、単話版での紹介です。いずれ出版される可能性はあるので、その点留意しておきましょう。

椎名晴希、33歳独身、人生崖っぷち。当面の目標は、恋人を作ること!サバサバした性格で、後輩たちからは”おっさん女子”と慕われてるものの、クールビューティーと名高い入社2年目の後輩・高階理沙だけは、唯一、椎名に何かとキツイ態度で突っかかってくる。彼女は若くて美人で仕事もでき、椎名にとっては「敵」。てっきり嫌われてるものだと思っていたけれど…。高階の真っ直ぐな視線の先には、いつも椎名がいて――?

作者さんは、以前当サイトで紹介した「突然何となく隣の席の同僚とセックスしたくなりました」を描かれている三浦コズミさんです。

ストーリーは紹介文にあるように、年齢を重ねてきてそろそろギリギリ(と本人が考えている)の年齢になった主人公が、ふとした拍子から惹かれるようになった相手が後輩OLで―――といった感じです。

内容は基本的にシリアスでポップな感じではありませんが、重くなりすぎることもありません。全六話と短めですし、かなり読みやすい作品だと思います。

 

 <キャラクター>

会社が舞台なので登場人物はそこそこいますが、メインは主役の二人だけで、主人公であり、三十路OL。努力家タイプで、非常に少女漫画のヒロインっぽい性格の椎名さん。そして椎名さんの後輩社員で、本作のヒロイン。ハイスペックなクールビューティーで、社内での信頼も厚い、正にデキる女性な高階たかがいです(ちなみに二人の年齢はそれぞれ33歳と23歳です。年の差社会人百合。・・・いいですよね)。

まだ準メインクラスとして、主人公・椎名さんが社内でちょっとイイな、と思っている男性社員・岡田さん(イケメン)が、そこそこ重要なポジションで登場するのと、後半にもう一人重要なポジションで社内の男性が登場します(出番自体は少ないが)。

 

 <百合度>

完全にラブコメですし、百合度は高めだと思います。メインキャストで女性は主役二人だけですが、そもそもこの二人以外があまり出ませんからね。上記のようにそこそこ重要なポジションの男性キャラクターが二人いますが、そこで何か思うことはないと思います(岡田さんとか内面もイケメンですしね)。

 

 <総評>

まず買って損することはない作品だと思います。唯一惜しむらくは、作品が単話でしか存在しない(と思われる)ことでしょうか。私も第一話がkindleなどで登場した時から存在は知っていて、いつも通り単行本待ちだったのですが、完結して数か月待っても単行本として発刊されなかったので待ちきれずに単話で購入したんですよね。もちろんもっと経てば、或いは『合本版』くらいなら出るかもしれないので、待つという選択肢は依然ありだとは思います。ただ、個人的な予想ですが、仮に出るとしてもあくまで『合本版』で、いわゆる『単行本』は発刊されないと思っています(「リリィ・マーブル」とかみたいな)。

また、これは言うまでもないと思いますが、主人公・椎名が女性に惹かれるというのは、高階が初めてです。なので、当然彼女にもこれまでの恋愛の遍歴があります(高階も同様ですが、彼女は生粋のレズビアンなので)。本作においてその点をマイナスに感じることは恐らくありませんが、一応は留意した上で判断するといいでしょう。

それではノ

 

 

 

 

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