※この記事における評価は直感によるものであり、相対的なものではありません
※二巻以降が発売されている場合、記事作成時点で読んだ全てを対象としています
※記事にネタバレを含む可能性があります
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<作品概要>
・タイトル:このぬくもりを君と呼ぶんだ
・ 著者 :悠木りん
・イラスト:仲谷鳰
・投稿時点での発行巻数:1巻(完結)
<評価>
・ シナリオ :★★★★★★★★★★
・ 構成 :★★★★★★★★★☆
・ 世界観 :★★★★★★★★★☆
・ 雰囲気 :★★★★★★★★☆☆
・キャラクター:★★★★★★★★☆☆
・ テキスト :★★★★★★★★★★
・ 絵 :★★★★★★★★★☆
・ 読みやすさ :★★★★★★★★★★
・ 総合 :★★★★★★★★★☆
・ オススメ度 :★★★★★★★★★☆
<百合的注意点>
・百合度:~中
・男性キャラの登場頻度:ほぼ無
・ 男性キャラの邪魔さ :―
<感想など>
こんばんは!
今日はすっごく久しぶりに【ろこどる】のアニメ見ました。何だか記憶にあるよりも百合度が高いように感じた。何故だろう? しかし【ろこどる】も本当に息が長いですよね。刊行ペースがゆったりなので冊数はそこまで多くないですが遂に二桁も見えてきました。ちなみに第一巻の発売日を見たら2013年1月ということで、八年以上続いているわけですね。つよい。
さて、本日も紹介作品は小説です。たまに名作を生みだしてくれる、ガガガさんより「このぬくもりを君と呼ぶんだ」。
「この雨も、風も、空も全部。もうずっと昔に地上にあったものを再現してるだけ。ただのフェイクじゃん」
有機ディスプレイは偽物の空を映し、人工太陽の光が白々しく降り注ぐ地下都市『Polis-UK8』。この全てが人の手によって作られたフェイクタウンで生きる十六歳の少女・レニーは、周りに溢れるフェイクを嫌い、リアルな『何か』を探している。
そんなレニーが出会ったのは一人の少女・トーカ。サボリ魔で不良少女たるトーカに、レニーは特別な『何か』を感じ、一緒の時間を過ごすようになる。
ある日、レニーの前に空から謎の球体が降ってくる。まるで太陽のように真っ赤に燃えていた小さなそれを、レニーは『太陽の欠片』と名付け正体を探ろうとする。
一方その頃、トーカの方でも何やら変化が起こっていて、二人の日常は音を立てて崩れ始めていく―― 。
「きっと隣にレニーがいるから――こんな毎日なら、あたしは悪くないと思えるんだ」
いつかトーカが言った言葉。あれはフェイクだったの? それとも――。
少しSFちっくなガールミーツガール。表紙は言わずと知れた仲谷鳰さんですね。
人類の(恐らく)全てが地下で生活するようになった近未来を舞台としたお話で、少女達の内面を丁寧に描く作品です。全体通してシリアス度が高めというか、比較的重めのストーリーなので、甘めの展開は期待しない方がいいです。一人称で表紙にもいる二人の、それぞれの視点でストーリーは進みます。この辺りの構成、特に序盤~中盤がかなりいい感じになっていますね。
百合度はそこまで高くはありません。感情が大きいので人によっては高いと判断するかもしれませんが、私の場合個人の感情の強さより場面の雰囲気を重視するので、今作は低めに感じました。とにかくキャラクターが非常に限定されていて、登場人物の内面を非常に丁寧に描いています。好きな人にかっちりハマる作品で、かつ人を選ばないタイプの作品でもあると思います。比較的多くの人に勧めやすい作品だと思うので、未読の方でもし気になっている場合、是非読んでいただければと思います。
それではノ