※この記事における評価は直感によるものであり、相対的なものではありません
※二巻以降が発売されている場合、記事作成時点で読んだ全てを対象としています
※記事にネタバレを含む可能性があります
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<作品概要>
・タイトル:断頭台と革命姫
・ 著者 :夢見絵空
・イラスト:香川悠作
・投稿時点での発行巻数:1巻(完結)
<評価>
・ シナリオ :★★★★★★★★★★
・ 構成 :★★★★★★★★★☆
・ 世界観 :―
・ 雰囲気 :★★★★★★★★★★
・キャラクター:★★★★★★★★★☆
・ テキスト :★★★★★★★★★☆
・ 絵 :(表紙のみ)
・ 読みやすさ :★★★★★★★★★☆
・ 総合 :★★★★★★★★★★
・ オススメ度 :★★★★★★★★★☆
<百合的注意点>
・百合度:中
・男性キャラの登場頻度:中
・ 男性キャラの邪魔さ :低
<感想など>
またしても異動の話が出て、しかもかなり直近且つ場所が不確定で「やれやれ」な気分の水城です。こんばんは。
ここでも幾度か異動かも、やめるかも、いや変わらんかったなどと話してきましたが今度こそ本当に異動っぽいです。
さてさて、4月も二週間ほど過ぎてそろそろ春の新番も出揃い始めましたね。個人的にこの間記載していなかったけど気になっていた新作、「やくならマグカップも」が予想よりも楽しめそうな感じで嬉しく思っています。実写パートはまぁ例によって賛否分かれるでしょうが、一話に関しては私は気になりませんでしたね。まぁ最悪そこは飛ばせばいいので問題ないでしょう(笑) 「ちゅるっと」はすごくいい感じなんだけど、いかんせんあまりにも尺がない(笑) あとは今週中に「ブルーリフレクション」と「シャドーハウス」と「バトルアスリーテス」見れば一先ず一周・・・かな。また適宜前書きで感想をお話すると思うのでお楽しみに。
さて、それでは作品紹介です。本日も小説作品で、「断頭台と革命姫」。18世紀のパリを舞台とした架空戦記です。
フランス革命をモチーフにした百合×ミステリ×歴史の長編小説!
処刑人と女王という正反対の運命を背負った二人が辿る運命とは――。
18世紀のフランス・パリで処刑執行人を務めていたアンリは国中から忌み嫌われていた。
自分の運命を呪いながらも、彼女は処刑人として、仕事を果たしていた。
そんなアンリのことを女王のマリー・アントワネットは「唯一の友達」と呼び、気にかけていた。
国内では革命の思想が広がり始め、王制の打倒や貴族階級の廃止を求める声があがりはじめた。
マリーは身分差があった処刑制度を見直すために、アンリに断頭台の開発を提案する。
機械的に斬首できる装置はアンリにとっても希望で、二人はともに開発を進める。
しかし、そんな中でも革命派は勢いを増してき、国王であるマリーには危機が迫っていた――。
全く違う運命を背負った二人が革命期という動乱の時代を駆け抜けた記録。
フランス革命、そしてマリー・アントワネットの友人ということで、主人公は王制側の人間です。そのため全体的に読んでいて非常に胸の締め付けられるシーンが非常に多い。ほぼ全てがシリアス調で、かつかなり苦しい想いをしながら読むことになるのでその点は覚悟しておく必要があるでしょう。
キャストは王制側が主人公・アンリと主君・アンリ、主人公に仕える少女・ギヨルタ。それに城に仕える貴族女性・フランソワにバスチーユの管理者であるローネー、クズ貴族一人。革命側としては正体の見えない総帥・ナポレオンと、側近の女性が二人、義に厚く葛藤に揺れる騎士・ジャンヌと、自らを過激派と認め、現実主義的なメリクール。この辺りが主要人物です。
ミステリ・・・かどうかは個人的には何とも言えないのですが、シナリオの完成度は非常に高いと思います。またストーリーの良さが際立ちそこをこそ楽しむ作品ですが、百合度が割と低くないというのも私的ポイント。作品的に当然男性キャストの出番も多いのですが、"そういう意味で"彼らが邪魔になることはありません(男性キャラの中では私はローネーが好きです)。長編と謳っているだけあって、一冊のボリュームがものすごいです。kindleなのでページ数では表せませんが、一般的な文庫本のおよそ二倍の分量と思って下さい(kindle表記で約7000)。これだけ完成度の高いストーリーでボリュームもあって価格がワンコインなのだから勧めない理由がないでしょう。それでもお薦め度が一つ下げてあるのは、多少なりジャンルとして得手不得手が別れると思ったからですね(好悪は恐らく別れないでしょう)。終始息の詰まる想いで読むことになる点だけ覚悟して、楽しんで頂ければと思います。
それではノ