※この記事における評価は直感によるものであり、相対的なものではありません
※二巻以降が発売されている場合、記事作成時点で読んだ全てを対象としています
※記事にネタバレを含む可能性があります
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＜作品概要＞
・タイトル：転生王女と天才令嬢の魔法革命
・ 著者 ：鴉ぴえろ
・イラスト：きさらぎゆり
・投稿時点での発行巻数：2巻（刊行中）
＜評価＞
・ シナリオ ：★★★★★★★★★★
・ 構成 ：★★★★★★★★★★
・ 世界観 ：★★★★★★★★★☆
・ 雰囲気 ：★★★★★★★★★☆
・キャラクター：★★★★★★★★★★
・ テキスト ：★★★★★★★★★☆
・ 絵 ：★★★★★★★★★☆
・ 読みやすさ ：★★★★★★★★★☆
・ 総合 ：★★★★★★★★★★
・ オススメ度 ：★★★★★★★★★★
＜百合的注意点＞
・百合度：中
・男性キャラの登場頻度：高
・ 男性キャラの邪魔さ ：極低
＜感想など＞
こんばんは！ めっちゃくちゃさぼってしまった・・・
延期になった異動が結局なくなりそうになったり応援がどうこうとか、ドタバタしたりしなかったりしてますが、私は変わらずのんびり（ソシャゲに追われながら）生きています。ところで、もうそろそろ今年も終わりが近づいてきましたね。豊作な今期のアニメもほとんどが佳境に入りましたが、みなさんも視聴されているものはありますか？ 私の視聴作品はいつか候補として挙げていましたが、多少予定は変わっても（動画サイトの放送がないとか勘違いとか）概ね予定通りに視聴しています。個人的には「安達としまむら」が私の予想をいい意味で裏切ってくれて、すごく良い作品になっていたのが一番嬉しかったかな。
さて、それでは本日も小説作品の紹介です。「転生王女と天才令嬢の魔法革命」も富士見ファンタジアから出ているなろう発の作品です。
前世の知識で独自の魔法、“魔学”を生み出した王女・アニスフィア。ある時、精霊に愛された天才令嬢・ユフィリアと一緒に住みながら研究を始めることになって！？ 二人の出会いが、国と二人の未来を変えていく！
先日も富士見ファンタジアから出ているなろう作品を紹介しましたが・・・やっぱり流石ラノベの古豪と言うべきでしょうか、ここが選んでる作品だけに、すごく素晴らしい作品でした。
ジャンルは異世界転生ファンタジーということになりますが、転生要素はかなり薄いです。主人公は王女として生まれ、物心ついたあたりで前世の記憶を思い出します。ただ前世でどういう人間だったとかどういう生き方をしてきたとかの話は一切なく、単純に『前世（要するに近代科学文明）の知識がある』という設定以上の話はあがりません。テンプレ的な言いがかりによって主人公・アニスフィアの弟である王子・アルガルドから婚約破棄を言い渡された貴族令嬢・ユフィリアを主人公が救い、彼女を自らの"助手"として向かい入れるところから物語は始まります。
まもなく三巻が発刊されるのですが、現在出版済みの1.2巻は概ね一つのストーリーとなっています。構成がとても上手く、作者さんの力量もあるのでしょうが、この辺りは流石大手レーベル。シナリオもキャラクターも非常によくて、本当に文句のない作品です。また二巻の紹介部に『王宮百合ファンタジー』と銘打ってるだけあって、百合度もそこそこ高め。主人公とヒロインであるユフィリアに加えて侍女・イリアと二巻では婚約破棄の発端でもあるレイニ（乙女系作品で言えば悪役令嬢に対する正ヒロインの立ち位置になる）も二巻からメインストーリーに加わります。また男性陣としては件の王子と彼らの父親である現国王、それに国の重鎮の一人であるユフィリアの父親が主に登場します。この中で一、二巻のストーリーの中心にいるのはもちろんユフィリアの元婚約者であり主人公の弟気味でもあるアルガルド―――アルくんなのですが、彼が本当にいいキャラしてるんですよね・・・一巻ではあまり顔が見えない事もあって（どうしても最初はアニスフィアとユフィリアの話に終始してしまったため）何とも掴み切れない感じだったのですが、一巻ラストあたりから少し見え始め、二巻を読み切ったあたりではすごく好きになっていました。一、二巻は全てこの姉弟二人の話なんです。本当にすごく良かった・・・。
とにかく個人的にかなりお薦めの作品と言えます。なろう発とはいえ正直あまりなろうっぽさは感じませんでした（そこの良し悪しは好みでしょうが）。転生という要素こそあるものの、まっとうに王道ファンタジー作品だと思います。値段もファンタジア文庫ということでここ数年よくあるいやに高いタイプではないところもお勧めしやすいポイント。ライトな無双系ファンタジー作品ではなく、少し泥臭い、シリアス重点の王道ファンタジーが好きな方は是非読んでみてください。
それではノ
