※この記事における評価は直感によるものであり、相対的なものではありません
※二巻以降が発売されている場合、記事作成時点で読んだ全てを対象としています
※記事にネタバレを含む可能性があります
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<作品概要>
・タイトル:新米錬金術師の店舗経営
・ 著者 :いつきみずほ
・イラスト:ふーみ
・投稿時点での発行巻数:4巻(刊行中)
<評価>
・ シナリオ :★★★★★★★★★★
・ 構成 :★★★★★★★★★★
・ 世界観 :★★★★★★★★★☆
・ 雰囲気 :★★★★★★★★★★
・キャラクター:★★★★★★★★★★
・ テキスト :★★★★★★★★★☆
・ 絵 :★★★★★★★★★☆
・ 読みやすさ :★★★★★★★★★☆
・ 総合 :★★★★★★★★★★
・ オススメ度 :★★★★★★★★★★
<百合的注意点>
・百合度:中→
・男性キャラの登場頻度:~高
・ 男性キャラの邪魔さ :低
<感想など>
こんばんは! 何だか急激に恐ろしく寒くなりましたね・・・手がかじかんで音ゲーが厳しくなる季節です。何気に現在プレイ中のソシャゲって音ゲーが多いんですよね。「バンドリ」に「プロセカ」に「D4DJ」に、加えるか迷うけど「スクスタ」。こうしてみると現在プレイ中の半分は音ゲーなんだなぁ・・・。
さて、本日紹介する作品は小説作品。富士見ファンタジア文庫より「新米錬金術師の店舗経営」です。
天涯孤独な孤児にとって、ほぼ唯一とも言える成り上がりへのキャリアパス。それは錬金術師の国家資格を得ること! 学園を卒業したサラサは、師匠にプレゼントされたお店で早速働くことになったのだが……!?
なんとなく、想像している方も多いのではないでしょうか。
ええ、そうです。アトリエですね。
つまりどういうことかというと、外れるわけがないんです。
富士見ファンタジアらしい世界観のしっかりしたファンタジー作品で、いい意味で"リアリティ"のある作品でした。ストーリーもキャラクターも非常に良く、ここ数年で読んだラノベ作品の中でTOP10に入るかもしれません。ようするにすごく好き。
ストーリーは紹介文にあるように主人公・サラサが錬金術師の国家資格を取得し、卒後いきなりお店を持つところからスタートします。読み始める前は波乱万丈なドタバタコメディ系の作品かと思ったのですが、意外にもサラサがしっかりした子だったためにすごく安定感のあるお話になっています。お店の場所は超ド田舎なのですが、天然のダンジョンといえる大樹海の傍で、"採集者"と呼ばれる人たちが様々な素材を入手し、それを買い取って、ねりねりして、出来た商品を売って経営していく。そんなすごくまともなストーリー構成です。時にはハプニングが起こったり、自身でも採集に勤しんだりと―――本当にもうアトリエ。
主人公以外の主要キャラクターは女の子が三人。主人公の店の近くの商店の一人娘・ロレアちゃん。"採集者"として活動する女性・アイリスと、そのパートナー・ケイト。準レギュラーを含めると男女ともに結構な人数になるのですが、四巻までにこの四人の中に割り込むようなメンバーはいませんでした。そして私が思っていたより百合度が高い。いちゃいちゃ・・・という感じではないのですが、かなり安定した関係性というか、特に主人公・サラサへの外の子達の信頼感がものすごいです(三人だけではなく村人たちや他の採集者もですが)。その上一巻より後の内容になりますが、アイリスなんてかなり本気で(真面目に)サラサと結婚する事考えてますからね。錬金術の万能性がアトリエレベルなので、普通に同性同士で子供も作れるらしいですし(子宮の有無の関係性で男×男は難易度が高めらしいが)。サラサは異性愛者であることを公言しているのですが(アイリスも別に元々同性愛を指向していたわけではないが)、別に今まで恋愛の経験があるわけでもなく、アイリスの言うように強い友愛がいずれ情愛(!)に代わる事も決してあり得ないことではないでしょう。ないです。あれ。
とにかく総じてかなりお薦めの作品です。アトリエ云々に関してはあくまで私の印象ですので置いておいても、本当に安定して楽しめる作品でした。真っ当にお店経営について描いている辺りも非常によいです。作者さんの知識・技量が安定していそうなので、今後の展開にも全く不安を感じない良作です。ラノベというジャンルそのものが苦手ということでもない限りは、ノータイムで即買いでOKです。是非読んでください。
それではノ