百合好きによる百合好きのためのレビュー

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魔女の愛し仔

※この記事における評価は直感によるものであり、相対的なものではありません
※二巻以降が発売されている場合、記事作成時点で読んだ全てを対象としています
※記事にネタバレを含む可能性があります

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 <作品概要>

・タイトル:魔女の愛し仔
・ 著者 :綾里けいし
・イラスト:一色
・投稿時点での発行巻数:1巻(完結)

 <評価>

・ シナリオ :★★★★★★★★★★
・  構成  :★★★★★★★★★★
・   世界観  :★★★★★★★★★☆
・   雰囲気  :★★★★★★★★★☆
・キャラクター:★★★★★★★★★☆
・ テキスト :★★★★★★★★★★
・    絵   :★★★★★★★★★★
・  読みやすさ :★★★★★★★★★★

・  総合  :★★★★★★★★★★
・  オススメ度 :★★★★★★★★★★

 <百合的注意点>

・百合度:~中
・男性キャラの登場頻度:~高
・  男性キャラの邪魔さ :低

 <感想など>

こんばんは! 何だか一気に夜が涼しくなりましたね。日中は(特に日が出ていれば)まだ十分に暑いですが、逆に言えば曇るだけでも一気に気温が下がる気がします。このまま最近の傾向通り秋を一瞬で通り過ぎて冬に入るのでしょうか。体調を崩しやすいタイミングだと思うので、皆さんも気を付けて。

先日例によってdアニメで色々物色して、久々に「アンジュ・ヴィエルジュ」を全話視聴しました。あの作品、ゲーム版はいつもの理由で手を出していないのですが、アニメを見るのは三回目くらい・・・かな? 久々に視ましたが、やっぱりいちゃいちゃ度がものすっごいですね(笑) 百合度高かった印象はありましたが、やっぱすごかった。ゲームもあんなだったら勇んでやるんですが・・・プレイヤー・・・。

ちなみに現在は「シンフォギア」を一期から視聴し始めた所です。そしてこの流れから漸く、今まで手を出していなかったXDに突入してみようかと思います。さすがに五期あると時間はかかりそうですが、のんびり視ようと思います(恐らく止まらなくなりますが(笑))。

 

さて、それでは本日の作品紹介に移りましょう。本日紹介する作品も先日の「コールミー・バイ・ノーネーム」と同じく星海社、「魔女の愛し仔」です。

魔女が人間の子供を拾ったって、その先には、ロクな結末が待っていやしないのに―――

魔宴の夜、魔女集会へ生け贄として捧げられたサラは古き魔女、エンゲル・ヘクセンナハトに拾われる。
『幸福になれなかった物語』を管理する彼女の書架には、銀の鎖で封印された“呪われた御話”たちが眠っていた。在るべき結末を迎えなかったお伽噺を幸せな終わりに導くためサラは禁忌を破って独断専行、本の中へと飛び込んだ!

物語世界を旅する魔女と少女を待ち受けるのは、幸福な結末か、哀切な運命か、それとも―――

「白雪姫」、「人魚姫」、「茨姫」、「赤頭巾」、そして「ラプンツェル」。様々な童話が何らかの理由で幸福な結末を迎えられず、それによって御話が世に呪いを撒くようになる。そんな物語に主人公・サラが干渉することで『物語を幸福へ導き』、呪いを抑える。そういう流れでスタートするお話です。主軸と「御話」が交互に描かれている感じなのですが、何といっても構成が綺麗ですね。王道かと思いますが、描き方が上手いです。流れを作って、辿って、そして崩す。うちの記事を一定量読んだことがある方なら何となく察している方もいるかと思いますが、私は特に小説作品においては『構成』をかなり重視するというか、そこが上手い作品に惹かれる傾向にあります。多分面白い話を考えるのって難しくないんですよね。でもそれを面白く見せるというのは、本当に難しい事だと思うので、その辺りで名作かどうかって別れるんじゃないかな、と個人的には思っています(文章力などももちろん含みます)。なので基本的に私が高評価にしている作品はその辺りが上手いと感じた作品が多いと思います。・・・多分。

閑話休題

作品紹介に戻りますが、作品のメインキャストは基本的に紹介文にある二人だけです。あとはそれぞれの『御話』で、その登場人物たちが描かれている感じですね。百合度は・・・まぁ控えめ、でしょうか。ただ主人公・サラはかなり育ての魔女に懐いているので、そこに尊みを強く感じます。また各話で登場人物が区切られるので、二人の間に何かが起きない、というのも読んでいて安心できるポイントでしょうか。一冊の中に主軸である二人のお話と、それぞれの童話などが五つもあるのでかなりコンパクトにはなっていますが、無理矢理な感じはなく綺麗にまとまっていると思います。ちなみに個人的なオススメは「茨姫」ですね。

先日の「コールミー・バイ・ノーネーム」同様にちょっと単価が高いですが、今作も十分にその価値のある一冊だと思います。かつ人を選ぶこともない作品だと思うので、どなたにでも広く勧められますね。お値段でひるまず是非読んでください。

それではノ